関西学院創立百周年(1989年平成元年)に、關學文藝部OBにより『關學文藝 100周年記念特別号』が発行されました。これを契機として、翌年『別冊 關學文藝』が誕生。以後年2回の発行を続け、関学文藝部OB以外の同人・会員も加わり、現在(令和5年11月10日)第67号を発行。 編集:浅田厚美 発行者=伊奈忠彦(同人代表)

2023年5月18日木曜日

同人雑誌評                   (三田文学153号・2023年 春季号)

 

















『三田文学』No・153春季号(2023年4月12日発売)の

同人誌評に

『別冊關學文藝』第65号(2022年11月発行)掲載

浅田厚美「かさぶたを剥がすように」がとりあげられました。














浅田厚美「かさぶたを剥がすように」

(「別冊關學文藝」第六十五号 )の

語り手は、11年間の単身赴任から戻る夫のために自宅を片付けるマリです。学童保育所で経費がわずかに合わない、伝言メモが隠された革コートがリサイクルショップに持ち込まれる、といった職場での出来事と自宅の片付けを点々と描写しながら「何かがちょっとズレて、でもそのまま呑み込んで世の中が動いている」ことを力みなく受け止める語り口が印象的でした。