『三田文学』No・153春季号(2023年4月12日発売)の
同人誌評に
『別冊關學文藝』第65号(2022年11月発行)掲載
浅田厚美「かさぶたを剥がすように」がとりあげられました。
浅田厚美「かさぶたを剥がすように」
(「別冊關學文藝」第六十五号 )の
語り手は、11年間の単身赴任から戻る夫のために自宅を片付けるマリです。学童保育所で経費がわずかに合わない、伝言メモが隠された革コートがリサイクルショップに持ち込まれる、といった職場での出来事と自宅の片付けを点々と描写しながら「何かがちょっとズレて、でもそのまま呑み込んで世の中が動いている」ことを力みなく受け止める語り口が印象的でした。