関西学院創立百周年(1989年平成元年)に、關學文藝部OBにより『關學文藝 100周年記念特別号』が発行されました。これを契機として、翌年『別冊 關學文藝』が誕生。以後年2回の発行を続け、関学文藝部OB以外の同人・会員も加わり、現在(令和5年11月10日)第67号を発行。 編集:浅田厚美 発行者=伊奈忠彦(同人代表)

2019年11月10日日曜日

別冊關學文藝 第五十九号

 

























2019年令和元年11月1日発行

発行人(同人代表) 伊奈忠彦
編集人        浅田厚美  
発行所 銀河書籍(ニシダ印刷製本)

表紙(吉田純一) カット(柴田 健)


創作  

曇り空のビオラ                      (浅田厚美)
空雷(からかみなり)       (麻風 舞)
虫とバグ                  (知鬼遊仁)
キャベツ畑のサーガ 第二章   (美馬 翔)
         

エッセイ  

「関学文芸」時代と「別冊關學文藝」   (和田浩明)

和田浩明作品一覧

エッセイ

「小沼丹生誕百年祭」の記  (吉田純一)
山寺便り  慰霊祭に想う  (岡村文夫)
新・街談録(その三)     (森岡久元)
 
平城宮跡東院庭園の長元坊       (山添孤鹿) 
コーヒーを飲むと                   (中嶋康雄) 
ドーナツ                              (中嶋康雄)
ハエが歌う夜に                      (中嶋康雄)
雲じいさん                          (中嶋康雄)
                
ブログ
「文学逍遥 伊奈文庫」再録(抄)(第19回)
                                      (伊奈遊子(ゆうし)
 
文学通信たまづさ

四十年来の宿題     (岸本千賀子) 

 
文芸トピックス    
編集後記  浅田厚美 伊奈忠彦
 
  
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『別冊關學文藝』は今号(第五十九号)より
◆発行所が「澪標」より「銀河書籍」に変わりました。
 松村信人さんに!  
 長年にわたり、発行を引き受けて下さったこと 
 同人一同、心から感謝申し上げます。
 ありがとうございました。
 
◆表紙絵も変わりました。
 石阪春生先生に!  
 こんな贅沢な表紙の同人誌は
 日本国中、 『別冊關學文藝』だけでした。
 三十年間紙絵を飾って頂いた先生 のご尽力に、
 同人一同、心から感謝申し上げます。
  

新しく表紙を飾るのは、会員の吉田純一氏ですが、

ニュースが飛び込んできました。

 
トピックス/////////////////////////ニュース
 
 『別冊關學文藝』第59号表紙絵の作者
   吉田純一氏に
姫路文化賞受賞が決定!

      













姫路地方文化団体連合協議会(姫路文連)はこのほど、
地域文化の発展に貢献した個人や団体をたたえる「第
55回姫路文化賞」「文化功労賞」「特別賞」と、将来性
が期待される文化活動を表彰する「第37回黒川録朗賞」
の受賞者計9人を発表した。
12月8日に高砂市阿弥陀町の鹿島殿で授賞式が行われる。
(2019年11月5日神戸新聞 )



神戸新聞 同人雑誌評(野元正)(


 2019年12月26日(木)朝刊
 
  浅田厚美「曇り空のビオラ」。主人公が丹精して育てた
ビオラの花鉢を2日続けて盗まれる。誰がなぜ? 不安が
錯綜する心理描写が巧みだ。家人から花泥棒は緑の服を着
た大柄なおばさんという情報を得る。
 古い隣人からは、この辺りでは以前からよく被害にあっ
ていたことを聞く。20年前、多数の鉢植えに囲まれ、ボ
ロ布団にくるまって寝るおばさんが廃墟で捕まるが、彼女
にはまったく罪の意識がなかったという。花泥棒はストレ
スの発散、いたずら程度なのか。「でも私のビオラは・・
:」と主人公は憤る。
世の中には、他人にとっては取るにとらないものでも、珠
玉と思えるものがあると訴える好編。
 
 同誌の知鬼遊仁「虫とバグ」。アナログ好みのボクは
図鑑で絶滅危惧種の「タガメ」を見るのが趣味。爆発的
売れ行きの日常支援ロボットのメンテナンスエンジニア
だが、原因不明で停止する1台のため、休日返上で働く
羽目に。人と人工知能(AI)の将棋を巡る意外な結末が
光る。やがて人間がAIに支配されるのでは・・・・・・という恐怖。時宜を得た作品だ。







  
 
 
 
 
 
 
 
 







 
 








 
 



2019年6月14日金曜日

うそっぱちかもしれないが 中嶋康雄詩集
























(澪標) より
2019年令和元年6月10日発行

〘目次〙 
(注)目次には、それぞれの詩が掲載された『別冊關學文藝』
   の号数は書かれていませんが、以下記しておきます。
   
Ⅰ 
枇杷の庭   (第五十四号)
水飲み鳥   (第五十四号)
こぼれ地蔵  (第五十七号)
九丁目       (第四十八号)
光る自動販売機の夜のこと   (第五十一号)
ツェツェ人  (第五十号)
コンビニエンス・ストアと卵  (第四十六号)
沼の家    (第五十二号)
狭い道    (第五十六号)
砂日和    (第四十九号)
少ないカエル (第四十九号)
シナモンスティック   (第五十三号)
ごみくず   (第五十三号)
カラス    (第五十二号)
砂が屋根に上がる    (第四十九号)
うそっぱち  (第五十四号)


ゴキブリの背中       (第四十八号)
オレンジドクアマガエルの憂鬱(第四十七号)


膿屋   (第五十六号)
蚊柱   (第五十一号)
路地   (第五十四号)
面屋   (第五十五号)
白蝶   (第五十二号)
火傷   (第五十三号)
粉飾   (第五十六号)
駅舎   (第五十七号)
拍手   (第五十五号)
ガム   (第五十七号)
予熱   (第五十二号)
徒労   (第五十二号)

あとがき



うそっぱちかもしれないが
   (本の帯)
中嶋康雄さんの詩の魅力はなんといっても読み手を、
あれよあれよというまにあっけないほど鮮やかに自分
の世界に引きずり込んでくれることだ。言葉をかえれ
ばそれだけ物語性があるということだろう。これこそ
は得難いこの詩人固有の資質といってよい。詩のなか
で詩を増殖させていくから面白い。中嶋康雄さんは観
念的な材料を選ばない。日常の生活の断片をつかまえ
ながら、日常性をいい意味の考える行為(=思考)と
ミックスさせて張りつめた叙事詩的抒情をつくり出し
ていく。数少ない詩人といえよう。(たかとう匡子)










2019年5月11日土曜日

別冊關學文藝 第五十八号




 
 
 
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2019年令和元年5月1日発行

編集人   浅田厚美  発行人 松村信人
発行所 「別冊關學文藝」事務局(澪標 内)

表紙(石阪春生) カット(柴田 健)


創作  

ペイント・レッスン                       (浅田厚美)
キャベツ畑のサーガ                       (美馬 翔)
         
  
エッセイ
天使の死                                      (名村 峻)
天神堂甲梅の講談日記(二)        (天神堂甲梅)
元号・五本指                                (塩谷成子)
山寺便り 美しい村の自然            (岡村文夫)



春日奥山比女神の清水       (山添孤鹿) 
傷                                     (中嶋康雄) 
仰臥                                  (中嶋康雄)
綿菓子                              (中嶋康雄)
犬姉さん                           (中嶋康雄)
夢の果て                           (松村信人)

               
ブログ
「文学逍遥 伊奈文庫」再録(抄)(第18回)
                                               (伊奈遊子(ゆうし)


文学通信たまづさ
煉瓦色の記憶                                  (水内眞) 
神戸・関学ゆかりの地                     (野元正)

                  
 
ノンフィクション
明治四年の尾道町打壊し                    (森岡久元)

 
文芸トピックス
  
編集後記  浅田厚美  松村信人
 
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尾道新聞(2019年令和元年5月30日(木)掲載

            きょう市立大学で講義を
            明治四年の尾道町打壊し
            森岡久元さん「關學文藝」に
 
  尾道商業高校出身の歴史小説作家、森岡久元さんがノンフィクショ
ン作品「明治四年の尾道町打壊し」を「別冊關學文藝」第58号に発表
しました。
 昨年5月、尾道市立大学で行なった尾道学入門の講義で発表し
た内容で、明治初めに山県郡で始まった一揆勢がなぜ尾道の秋田
屋を標的にしたのかを突き止めたくて、その起こりから広がりを紐解
き、尾道町の市中でどのように繰り広げられて、収束したのかを丹念
に辿っています。
 森岡さんは30日午前8時半から、市立大学で尾道学入門の講義を
行ないます。テーマは「伊藤博文の尾道宿」で明治37年の歴史に迫
ります。
 「このところ、尾道にまつわる歴史上の小さな出来事を探索する素人
探偵の真似をしていますが、自分の性に合っているらしく、面白がって
次々とテーマを見つけています」と森岡さん。 市民の誰でも聴講が出
来ます。  [幾野伝]