関西学院創立百周年(1989年平成元年)に、關學文藝部OBにより『關學文藝 100周年記念特別号』が発行されました。これを契機として、翌年『別冊 關學文藝』が誕生。以後年2回の発行を続け、関学文藝部OB以外の同人・会員も加わり、現在(令和5年11月10日)第67号を発行。 編集:浅田厚美 発行者=伊奈忠彦(同人代表)

2021年7月1日木曜日

2021年令和3年6月25日(金)朝刊「神戸新聞同人誌評」でとりあげられました。

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『別冊關學文藝』第62号。浅田厚美「天女の夏」。農村地帯の村長の孫である高校生のわたしは、今年の祭りで天女役に選ばれたが、おとなしい性格な上、地味な顔立ちで気乗りしない。村から1時間かけて通う高校には数学教諭の川村が赴任し、「1+1=2にはならない世界がある」と話す。無限の可能性を秘めた数学の世界と、自分の暮らす閉鎖的な環境を比べ、何かをつかめそうでつかめないもどかしさ、揺れ動く高校生の心理をみずみずしく書いた秀作。   (葉山ほずみ・作家)

なお同人誌評には同人誌『文の鳥』掲載の「弟切草(おとぎりそう)」についても触れられていますが、作者の河内隆雨(こうちりゅうう)氏は、長年『別冊關學文藝』の購読会員にもなっていただいています。引用して紹介させていただきます。

河内隆雨の「弟切草」は、祖谷でケガをした大平が平家の隠れ里で過ごした20日間を描く。現代の浦島太郎のような歴史ファンタジー。設定が面白いミステリーとしても引き込まれた。(葉山ほずみ・作家)

 ※  河内隆雨氏は、同人誌『あべの文学』に発表された小説「隣人」で、2018年、第12回全国同人雑誌優秀賞を受賞された作家です。

 ※  また「神戸新聞同人誌評」執筆の葉山ほずみ氏は、同人誌『八月の群れ』68号に掲載された小説「夜を漕ぐ」で2020年第14回神戸エルマール文学賞を受賞された作家です。