関西学院創立百周年(1989年平成元年)に、關學文藝部OBにより『關學文藝 100周年記念特別号』が発行されました。これを契機として翌年『別冊 關學文藝』が誕生。以後年2回の発行を続け、関学文藝部OB以外の同人・会員も加わり、現在に至っています。2024年令和6年11月10日に第69号を発行。    編集:浅田厚美 発行者=伊奈忠彦(同人代表)

2015年11月2日月曜日

別冊關學文藝 第五十一号

 

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2015年平成27年11月1日発行

  • 編集人浅田厚美  発行人 松村信人
  • 発行所 「別冊關學文藝」事務局(澪標 内)
  • 表紙(石阪春生) カット(柴田 健)


創作
ロング・ウェイ・ホーム       (名村 峻)
天皇の浜焼き鯛ー尾道少年の戦後絵日記からー
                  (森岡久元)
ビアトリクス・ポター・マニア(二) (浅田厚美)
要望書               (石川憲三)
武士に二言なし(私の見合い結婚)前篇(美馬 翔)
我が人生に悔いはなし        (多冶川二郎)



幻                 (山添孤鹿) 
蚊柱                (中嶋康雄)
光る自動販売機の夜のこと      (中嶋康雄)
果糖                (中嶋康雄)
海                    (松村信人)

 
ブログ
「文学逍遥 伊奈文庫」再録(抄)(第11回)(伊奈遊子(ゆうし)
 

ノンフィクション
さゝやかな放送ウラばなし(続)    (和田浩明)


エッセイ
落ちても偶像               (塩谷成子)
 
 
編集後記  浅田厚美  松村信人
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下記の添付ファイルは、

ブログ『柳葉魚庵だより』より。

『別冊關學文藝』第五十一号について紹介していただきました。


太極拳の師、伊奈遊子さんから、別冊關學文藝(第51号)が
届きました。
 別冊關學文藝は、關學文藝部OBを中心とした同人誌。198
9年(平成1年)関西学院創立百周年に『關學文藝 100周
年記念特別号』がOBにより発行され、これを契機として『別
冊關學文藝』が誕生したとか。現在すでに51号を数えます。
 
小説、詩、エッセイ、ドキュメンタリーの他、伊奈遊子さんの
ブログ「文学逍遥  伊奈文庫」再録(抄)第11回が載っていま
す。尚、伊奈さんは先頃、ブログ「文学逍遥 伊奈文庫」再録(
抄)の10回分を纏めて、「枯れ木に花をさかせましょ」とし
て、上梓されました。今回取り上げているのは、又吉直樹「火
花」、小野十三郎詩集、三島由紀夫少年詩及び「近代能楽集」な
どです。特に又吉直樹「火花」が気に入られたようで、芥川賞を
取る前に本屋で出会った時からをブログに取り上げておられます。
そして又吉直樹の「火花」を久々に登場した無頼派文学の小説と
言っています。次作でどんな無頼の世界を描くのか、私も楽しみ
です。
 また、伊奈さんは25年前に、新神戸オリエンタルホテルで蜷
川幸雄演出の「近代能楽集」の中、「卒塔婆小町」と「邯鄲」を
観劇されているとかで、学生時代から、広告代理店勤務時代、現
在に至るまで、太極拳だけでなく、文学に対する情熱も持ち続け
られたようですね。

 第51号には、名村峻氏の小説「ロング・ウェイ・ホーム」も
掲載されています。高校時代の同級生の女性から「突然のことで
申し訳ありません。ご連絡をいただきたいのが・・」とだけ書か
れたハガキが届くところから、物語は始まります。ハガキに呼び
寄せられたかのように、突然帰省し、小京都と言われる裏日本の
その市に今も住む同級生と会うことになった主人公。それは遠い
昔の高校時代への思い出の旅でもあったのです・・。百人一首か
た取りの世界が展開され、名村峻氏の上質な、抑制のきいた大
の色気の世界を感じました。

「落ちても偶像」「我が人生に悔いなし」「ささやかな放送ウラ
ばなし」「武士に二言なし」「要望書」・・等々、面白く読ませ
ていただきました。

 
   冬晴れを走り出したる猿の年