関西学院創立百周年(1989年平成元年)に、關學文藝部OBにより『關學文藝 100周年記念特別号』が発行されました。これを契機として、翌年『別冊 關學文藝』が誕生、文藝部OB以外の同人・会員も加わり現在に到っています。※発行所=「別冊關學文藝」事務局・第41号より澪標内            入力=伊奈忠彦 『別冊關學文藝』代表

2013年12月7日土曜日

別冊關學文藝 第四十七号















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2013年平成25年11月7日発行

編集人
 浅田厚美  発行人 松村信人
発行所 「別冊關學文藝」事務局(澪標 内)

表紙(石阪春生) カット(柴田 健)

創作
青春、特ダネ賛歌(大谷晃一)
こむらがえり(浅田厚美)
その後の人(名村峻)
大河の流れ(多冶川二郎)
モンマルトル  屋根裏部屋の告白(多冶川二郎)
能仁寺山門下の幻想(森岡久元)


書評
思考する読書(VOL.7)(今西富幸)


薬師寺 鬼追式(山添孤鹿) 
回帰(松村信人)
オレンジドクアマガエルの憂鬱(中嶋康雄)

ブログ
「文学逍遥 伊奈文庫」再録(抄)(第7回)(伊奈遊子(ゆうし))              

エッセイ
仰ぎみた大作家たち(和田浩明)
富士山 遠近(おちこち)塩谷成子)
入院アラカルト(竹内のぞみ)
逆転の発想(多冶川二郎)


追悼
追悼 梶垣洋典さんを偲ぶ(和田浩明・塩谷成子)


文芸トピックス


編集後記  浅田厚美  松村信人
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下記の添付ファイルは、

ブログ『柳葉魚庵だより』より。

『別冊關學文藝』第四十七号について紹介していただきました。

 
太極拳の師、伊奈遊子さんから、「別冊 關學文藝第四十七号」が届けられました。
伊奈さんの「ブログ文学逍遥 伊奈文庫 採録(抄)」は、今回、村上春樹の最新作「色彩を持たない多崎つくると彼の巡礼の年」を取り上げています。

 伊奈さんの読書メモで感心するのは、決して急ぐことなく、実に丹念に読み込んでいることです。そして、作品からの引用も大切なところを実にコンパクトにしていただいているので、作品を読む前からもうすでに読んだようなお得感に浸れるのと、読んでみたいという期待感を抱かせるのが素晴しいバランスだと思いました。

 伊奈さんも書いていますが、村上春樹の小説はどこか翻訳小説的な感じがあり、宮本輝の「泥の河」、向田邦子の「父の詫び状」など、今は純日本的な味の小説が好きな私などは、どこか肌が合わないところがあるのですが、伊奈さんの書評を読むと、ひょっとしたら食わず嫌いなのかもしれないと思います。
これも、伊奈さんが書いていますが、翻訳小説的と言えば、学生時代に夢中で読んだ大江健三郎の小説があります。文体にどこか読みにくさを感じながら、それまでの日本の小説にない新鮮さを感じ、当時、特に若い読者から大変な支持を集めていました。読書の好みもやはり、年を重ねると変わるのでしょうか・・。

 「別冊 關學文藝第四十七号」には、名村峻氏の小説「その後の人」も収められています。「その後」とは阪神・淡路大震災のこと。主人公のように、被災地で震災を経験した人は、みなそれぞれに、他人には分かりようのない「その後」を生きているのだ
ろうと、重い気持ちになる小説です。
それを象徴するように、主人公が六甲山中で偶然見つけた捨てられた小型カメラの中に収められていた1995年1月17日早朝の「あの時」の写真とその後のスナップ写真。そこから、主人公は映画のモノローグのように、写真の中の「その人」の声を聞き、「その人」のその後の人生を幻想していく・・。捨てられた他人の写真を通して、他人の人生を覗き見るという後ろめたさが、震災の残酷さを浮き彫りにしているような気がします・・。

その他、創作、書評、詩、エッセイと本号も様々な味を味わえる「別冊 關學文藝第四十七号」です。

   虎落笛聞こえる先も虎落笛













 

2013年10月31日木曜日

深夜音楽

 
発行所=澪標(みおつくし)
2013年平成25年8月発行
著者は『別冊關學文藝』『姫路文学』
『酩酊船』同人
 
 
【 収 録 作 品 】

小石の由来     『酩酊船』二五集

冬のこうもり    『姫路文学』一二二号

ハナトラノオ     『別冊關學文藝』一五号

烏森の幽霊      『姫路文学』一二〇号

にらむ女          『別冊關學文藝』四一号

別荘橋のできごと 『酩酊船』二六集

深夜音楽     『酩酊船』二八集



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下記の書評は、
著者のブログ『わくわく亭雑記』より、転記させていただきました。


弓場敏嗣(ゆばとしつぐ)さんは尾道市因島
出身で電気通信大学名誉教授。 氏は現在
SNSで書評を 書いておられる。
新刊『深夜音楽』の書評を頂いたので、
掲載させていただく。


弓場敏嗣@我孫子 --------------------------------------------------
 ■森岡久元著:「深夜音楽」、

   澪標、2013/8、276頁、1,600円  
 
  著者は、55歳から小説を書き始め、古希を過ぎて、今回12冊目の短編小説集「深夜音楽」を刊行したという。今まで、著者は幼少期を過ごした広島県尾道市にまつわる、いわば懐郷の想いを中心に書き綴ってきた。今回の小説集は、題材の多くが著者とほぼ同年齢と思われる高齢者(以下、老人と記す)の列伝となっている。介護ホームに住む元プロ歌手の老人(「小石の由来」)、種売り詐欺の相手をする老人(「ハナトラノオ」)、旅館の幽霊譚につきあう老人(「烏森の幽霊」)、性的不能となった世俗の老人(「にらむ女」)、脳虚血症のため散歩中に夢と現実を往還する老人(「別荘橋のできごと」)、耳鳴りに悩む老人(「深夜音楽」)が登場する。加齢に由来する各種の病気をもった老人のオンパレードである。老人病を抱えながら、それぞれに黄昏ゆく人生を耐え忍んでいる。著者は、近年、社会的弱者への関心を高めつつあるようだ。  極貧の幼い姉弟が母の死を看取る「冬のこうもり」は、哀切極まりない。同じアパートに住む老人が孤独死したとき、姉弟は老人がこうもりのように空を飛ぶのを見る。社会から隔絶され、死と隣り合わせる姉弟の生活を、こうもりは死神のイメージとなって前奏する。この作品では老人の出番は少ないが、貧困と薄情が蔓延する現代社会の断面を切り開いている。本の題名となっている「深夜音楽」は、耳鳴りが違った響きを奏でるようになったという老人の話である。今まで生理的な耳鳴りは、竹藪に雨が降りかかるような、あるいは蝉がいっせいに鳴くような音であったという。それが最近になって、<音楽>のような響きをもつ耳鳴りに襲われるようになる。その<音楽>は、同じ小節を機械的に繰り返し、単調なリズムで原始的な楽器を耳の中で演奏する。<音楽>は聴覚器官の老化によるものであり、「まだかなりの遠方ながら、確実に奏で始められた挽歌のひびきが、耳に達しつつある」のであることを悟る。  著者は、夢と現(うつつ)の狭間を語ることに長けている。夢譚といえば夢の話となるが、著者の描く小説世界では、夢と現が行き来する。面白い夢、奇妙な夢は目覚めたときに枕元のメモ帳に書きとめておくという習慣を、作中の主人公に語らせている。どの作品も、主人公の老人が著者自身であるという私小説的な雰囲気をもつ。作中、著者とは異なる第三者の視点で語られてはいるが、著者自身とは違うはずの視点が、いつのまにか著者のものにすり替わる印象がある。これは、評者が著者を個人的に知っているせいからかも知れない。







2013年5月8日水曜日

別冊關學文藝 第四十六号
















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2013年平成25年5月1日発行

編集人 浅田厚美  発行人 松村信人

発行所 「別冊關學文藝」事務局(澪標 内)

表紙(石阪春生) カット(柴田 健)

創作
その愛のさき(浅田厚美)
愛してごめんなさい。(名村峻)
ひとり(和田浩明)
満州鉄道(多冶川二郎)
岳 永遠の約束(多冶川二郎)
余生返上(大谷晃一)
中橋稲荷の由来(森岡久元)

書評
思考する読書(VOL.6)(今西富幸)


涙ぶくろ(海部洋三)
地僧道をゆく(山添孤鹿) 
秘術(松村信人)
コンビニエンス・ストアと卵(中嶋康雄)

ブログ
文学逍遥 伊奈文庫(第6回)(伊奈遊子)              

エッセイ
昭和の業(ワザ)と業(ゴウ)(塩谷成子)



文芸トピックス


編集後記  浅田厚美  松村信人
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下記の添付ファイルは、

ブログ『柳葉魚庵だより』より。

『別冊關學文藝』第四十六号について紹介していただきました。