2019年令和元年11月1日発行
編集人 浅田厚美
創作
エッセイ
「関学文芸」時代と「別冊關學文藝」 (和田浩明)
和田浩明作品一覧
新・街談録(その三) (森岡久元)
四十年来の宿題 (岸本千賀子)
編集後記 浅田厚美 伊奈忠彦
長年にわたり、発行を引き受けて下さったこと
同人一同、心から感謝申し上げます。
ありがとうございました。
こんな贅沢な表紙の同人誌は
日本国中、 『別冊關學文藝』だけでした。
三十年間紙絵を飾って頂いた先生 のご尽力に、
同人一同、心から感謝申し上げます。
新しく表紙を飾るのは、会員の吉田純一氏ですが、
ニュースが飛び込んできました。
姫路文化賞受賞が決定!
姫路地方文化団体連合協議会(姫路文連)はこのほど、
地域文化の発展に貢献した個人や団体をたたえる「第
55回姫路文化賞」「文化功労賞」「特別賞」と、将来性
が期待される文化活動を表彰する「第37回黒川録朗賞」
の受賞者計9人を発表した。
12月8日に高砂市阿弥陀町の鹿島殿で授賞式が行われる。
(2019年11月5日神戸新聞 )
神戸新聞 同人雑誌評(野元正)(
浅田厚美「曇り空のビオラ」。主人公が丹精して育てた
ビオラの花鉢を2日続けて盗まれる。誰がなぜ? 不安が
錯綜する心理描写が巧みだ。家人から花泥棒は緑の服を着
た大柄なおばさんという情報を得る。
古い隣人からは、この辺りでは以前からよく被害にあっ
ていたことを聞く。20年前、多数の鉢植えに囲まれ、ボ
ロ布団にくるまって寝るおばさんが廃墟で捕まるが、彼女
にはまったく罪の意識がなかったという。花泥棒はストレ
スの発散、いたずら程度なのか。「でも私のビオラは・・
:」と主人公は憤る。
世の中には、他人にとっては取るにとらないものでも、珠
玉と思えるものがあると訴える好編。
同誌の知鬼遊仁「虫とバグ」。アナログ好みのボクは
図鑑で絶滅危惧種の「タガメ」を見るのが趣味。爆発的
売れ行きの日常支援ロボットのメンテナンスエンジニア
だが、原因不明で停止する1台のため、休日返上で働く
羽目に。人と人工知能(AI)の将棋を巡る意外な結末が
光る。やがて人間がAIに支配されるのでは・・・・・・という恐怖。時宜を得た作品だ。