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2015年平成27年9月発行
発行所:澪標みおつくし
著者 :多治川二郎(別冊關學文藝 同人)
作品初出誌『別冊關學文藝』第37号第38号に連載
(第37号 2008年平成20年11月発行)
(第38号 2009年平成21年 5月発行)
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2009年9月7日、著者と本作品の紹介が
「大阪日日新聞」に掲載されました。
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連載特集:「街を奏でる人」
人間救済の思い込め
企業経営から文筆の道へ
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・外食産業などを中心に数多くの事業を起こし、35歳ですでに20
社ほどを経営。40代には当時珍しかったシチュー専門のレストラン
を開き、大阪、東京などに10店舗、展開させたこともあった。
「既成概念を壊し、人がやっていないことをするのが身上」。実現
はしなかったが働く人も宿泊者もすべて女性のホテルを企画した。持
ち前の発想力を生かして、企業コンサルタントを無料でしていたこと
もあった。
しかし、企業家としては60代後半から徐々にリタイア。高校から
大学まで注力してきた文筆の道に入った。新たな舞台でのテーマも「
既成概念の破壊。文章が美しい作家も今はいるが、冒険しているとな
るとどうだろうかと思う」。
この4月、原稿用紙1千枚に及ぶ「我が道を往く」を完成。母校で
ある関西学院大OBらでつくる雑誌「別冊關學文藝(かんがくぶんげ
い)」の37号と38号に掲載した。
内容は主人公・田宮吾郎が終戦直後から現在まで、さまざまな人と
の出会いを繰り返し成長していく物語。多くに事業を手がけていく姿
は多治川さん本人と重なる。
初恋の女性でヒロインの杉崎凛子をはじめ、多くの女性が登場し、
恋愛小説としても読める。また時代時代の様子が事細かに描かれ、
一人の青年の姿を通した歴史の流れも垣間見える。
「何か自分のことをまとめていこうと考えたのが執筆のきっかけ。
これだけ長い作品を書けるのも最後だろう。主人公・吾郎と凛子の
生き方を通して、人間救済の思いを込めた」と話している。
福島区海老江、75歳。